23時からは緩話時間 

ハロヲタのための24のガヴォット第23番嬰ト短調

 吐酒石

酢酸タリウムばかりが有名になってしまいましたが
致死量が1g前後の劇物なんてゴロゴロしてます。
上皿でんびんなどで粉末で1gをはかりとってみれば
わかると思いますがかなり量があります。
この程度のものなら実際気楽に使っている人が多いし
よほど非常識な扱いをしない限り中毒にはなりません

ビスタルトラトアンチモン(Ⅲ)酸カリウム
よく 酒石酸アンチモニルカリウム と呼ばれたりしますが
アンチもニル化合物ではなくアンチモンの酒石酸錯体 
(その意味では 酒石酸アンチモンカリウム でもいいのかな?)
古くから 吐酒石 とよばれ 医薬品(吐剤や下剤)として
用いられてきました
劇薬で 使用量は10mg 極量は100mg 致死量は1g といわれ
危険なため現在はほとんど用いられていないようです
(溶解度があまり高くないため濃い溶液がほしいときは
 三酸化アンチモンと酒石酸塩からナトリウム塩を合成して使う)

ただミステリーの世界ではこれを用いた毒殺事件が
あるようですが読んだことはありません
吐剤や下剤に用いられるくらいですから
消化器症状が強くかなり苦しいと思います
アンチモン周期表で砒素の下ですから
化学的毒性は砒素に似ているのかもしれません
毒劇法では 砒素化合物は毒物 アンチモン化合物は劇物 となってます

ところでこの吐酒石 なんと


カビが生えるんです

カビってすげえな って感動したのを覚えています。

つまりアンチモンが毒になるのは人間に対してであって
カビのような菌類には毒でもなんでもないので
酒石酸だけをしっかり栄養として利用してるのでしょう

そういえば諺で 甲の薬は乙の毒
(One mans meat is another mans poison.)
というのがありましたね

ある人が喜ぶ行為でも 別の人は怒るかもしれない

ヲタの萌えはイッパソの迷惑(ちょっと違うか)
とにかくいろんなことを考慮しなきゃいかんから
とかくこの世は住みづらい
燃えて残るのは炭ぐらい

え くだらないって



スミマセンでしたぁ